はじめに
ども、さんたこ。です。
梅雨明けから秋にかけて、日本は年間で最も紫外線量が多い時期です。
男性女性を問わず、お肌への紫外線対策は年々注目度が増す今日。
飲料への紫外線対策には皆さんはどれだけ気を使っていますか?
今回は、あなたのお肌に負けないくらいにデリケートな飲料を守る、容器(ボトル)の紫外線対策について解説します。
紫外線ってなーに。
英語では「Ultraviolet Rays」と訳される紫外線。
太陽光は波長により、赤外線、可視光線および紫外線に分けられ、可視光線よりも波長の短いものを紫外線と呼びます。
さらに、紫外線(UV)の中でも波長の長いほうからA・B・C と大別されています。
また、フロン等によりオゾン層が破壊されると、地上において生物に有害な紫外線(UV-B)が増加し、生物への悪影響が増大することが懸念されています。
1980年代ごろから懸念されているこの問題は、現在ではかなり改善され、オゾン層が回復傾向にあるとの研究結果も出ていますが、まだまだ注視が必要ですね。
なお、紫外線は一年中降り注いでいるものですが、特に初夏から秋にかけて照射量が増えると言われています。
そして、お肌や保存管理で気を付けるべきものが「UV-A」「UV-B」と言われる紫外線です。
紫外線「UV-A」「UV-B」の違いって。
陽光はその波長により名称が変わります。内容はざっと以下の通り。
光線 | 波長 |
紫外線UV-B | 290~320nm |
紫外線UV-A | 320~400nm |
可視光線 | 400~800nm |
赤外線 | 800nm~ |
実際に地上に到達するのは、紫外線から赤外線まで。
厳密にいうと、他の名称の光線も存在しますが、私たちが『太陽の光を浴びる』場合の光線は紫外線UV-Bから赤外線までとなります。
なので「紫外線対策」とは「UV-A」「UV-B」にたいして対策をするということとなります。
波長で表すと290~400nmの光線を防げばO.Kということになりますね。
オシャレだけじゃない!容器(ボトル)の色と紫外線の深い関係
飲料の容器(ボトル)には様々な色の違いがありますが、一番わかりやすいのはワインや日本酒のガラス製容器ではないでしょうか。
透明、青、緑、茶、黒や淡い水色など実に様々です。
容器はその商品を印象づける“演出”としても大きな魅力の一つとなっています。
そりゃあ、綺麗なピンク色が特徴のロゼワインが茶色のボトルに入っていたら、その商品の魅力が伝わりにくいですもんね。
さて、全ての飲料の保存管理において“紫外線”は“温度”の管理と同じくとても重要です。
紫外線にさらされると中の飲料の色、味や香りが好ましくないものに変化してしまう原因となります。
そして、ボトルの色が濃いほど紫外線から中身の飲料を守る力が強いとされていることから、緑色、茶色、黒色などがワインや日本酒など、状態の変化しやすい飲料に多く使われています。
ちなみに、この原理でいうと紫外線対策としては紙パックが最強ということになります!
色ごと(茶色、緑色、青色)の紫外線透過量の違い
色が濃いガラス製容器ほど紫外線量の透過を防ぐ効果があります。
では、厳密に何色が最も適しているのかを青色、緑色、茶色で比較してみます。 遮断すべき紫外線の波長である「290~400nm」を意識して下のグラフをご覧ください。
「290~400nm」という数値で見ると、
茶色瓶はしっかりと紫外線をカバー。
緑色は茶色に比べるとやや劣りますが、それなりの範囲をカバーしています。
青色に関してはある程度をカバーするものの茶色や緑色に比べると紫外線の遮光率はかなり劣るという結果となっています。
他の色の検証データが今回はありませんが、黒色であればさらに遮光率が高く、淡い水色やピンク色、透明瓶は青色よりさらに紫外線対策に関しては脆弱と言えます。
売り手と消費者が気を付けるべきこと
前述の結果を元にすると、夏にぴったりの淡い色合いのボトルは、それらを発売する季節においてはかなり保存管理に気を付けないと、中身が劣化してしまう可能性が高くなります。
見た目が良く、ディスプレイに使えるからといって太陽光などが降り注ぐ店頭などや屋外に放置しておいては、その飲料が可哀そう。
なので、提供者や販売する人間は過保護なくらいに大切に保管しなければいけませんし、消費者としては、適切に保存管理をしている販売店や飲食店を選ぶ必要がでてきます。
美味しいお店が多く、不味い料理を出すお店を探す方が困難な日本。
味、見た目やSNS映えだけではなく、扱う商品を適切に保管しているお店であるかどうかも、お店選びの判断材料にしたいですね。
だって作り手さんと、お客さん。
どちらも大切にしようとしてくれるお店が増えたら嬉しいし、世界はもっと幸せになるはずですよね。
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